作業着のモデルチェンジで準備するべきこととは?
はじめに
多くの企業は時代の変化に合わせたマーケティング活動をすることで長期に渡り安定した業績や知名度を保ちます。
ユニフォームも企業イメージの向上やブランディングの手段の1つであり、時代に合ったモデルチェンジが求められます。
しかしながら、ただ現在の流行に沿ったユニフォームを選択したら良いのか?というとそうではありません。
せっかくモデルチェンジを行うならば、現在のユニフォームの問題点や会社のあるべき姿について検討し、従業員のモチベーション向上や顧客の印象を高めることにつなげた方が得策でしょう。
専門業者に依頼する際には、以下の事項について会社の方針を伝えることでより満足のいくユニフォームが期待できます。
ユニフォームをモデルチェンジする目的を明確にする
まずは、ユニフォームをモデルチェンジする目的について明確にすることから始めましょう。
モデルチェンジの目的には
- 会社のイメージアップにつなげたい
- 求人など新たな人材採用につなげたい
- 社長が変わるので心機一転したい
- 従業員の年齢層や男女比率の変化に対応したい
- ユニフォームに対する不満を解消したい
などさまざまです。
目的はモデルチェンジを検討するプロセスで、軸となる重要な部分になります。
ここから、必要な予算の算出、問題点や改善点の検討、現場の着用者へのヒアリングなど社内で検討するべき項目へと導きます。
企業イメージのアップを図りたいとき
ユニフォームのモデルチェンジを検討する際にイメージアップにもつなげたいとどの企業も考えます。
それではユニフォームのモデルチェンジが相乗効果となり、企業のイメージアップにつながるベストなタイミングとはいつなのでしょうか?
具体的には以下のようなタイミングが挙げられます。
- 新しいサービスの開始時期
- 経営方針に変更がある時期
- 顧客・ターゲット層が変わった時期
- 上場した記念の時期
- 社長の世代交代の時期
新たなステップを踏む際にユニフォームのモデルチェンジを行うことはイメージアップを図る上で理想的なタイミングと言えます。ユニフォームを一新することで、一目で新たな取り組みへの企業の努力をアピールできるためです。
また最近では、SDGsへの取り組みをユニフォームで貢献する試みが増えていることはご存知でしょうか?SDGsに関心はあるものの、業種によっては具体的な取り組みは難しい場合があります。
その点、サステナブルな素材を使用したユニフォームなどを採用することは、業種を問わずSDGsへの貢献が可能になります。当然ながら、持続可能な社会に向けて取り組む企業は、株主やお客様からも良いイメージがもたれるもの。新しい顧客や投資家を獲得するチャンスにもつながります。
会社の経営計画も考慮した予算取りを行う
ユニフォームを選ぶ際には、どれくらいの予算がかけられるかを把握しておくことが必要です。
業種により求められるデザインや機能性があることはもちろんのこと、長袖と半袖、男女によるシルエット差、マーキング方法(プリントや刺繍)など細かい部分でも価格が違ってきます。
特にオーダーメイドのオリジナルデザインのユニフォームは既製品と比べて価格の差が生じやすく、1着にかけられる予算の範囲をある程度決めておくと選びやすくなります。
こうしてユニフォームのモデルチェンジで検討・算出された予算は、翌年の経費に計上する企業がほとんどです。
そのため直前期の営業利益はまだ分からず、予想される数値を元に予算を考えなくてはなりません。
次年度の会社の経営計画も充分に考慮し、ユニフォームの予算取りやモデルチェンジのタイミングを図りましょう。
検討に関わるメンバーを選定する
ユニフォームのモデルチェンジには、業者とのやりとりを行う担当部署(担当者)以外でも多くのメンバーによって選出されるケースがよく見られます。
これは担当部署(担当者)だけでは、着用者の意見やお客様の声が反映されづらくなるためです。
現場の着用者やお客様の声が届きやすい営業職や販売職など立場の違う部門からの意見も取り入れることで、満足のいくユニフォームが選びやすくなります。
従業員の多い会社では、担当部署(担当者)、各部署の代表者、着用者、経営層でユニフォーム委員会を発足し意見の交換の場を設けると良いでしょう。
多くの人が関わり合い、チームワークによって出来上がったユニフォームは採用側も着用側も思い入れがある特別なものとなります。
着用者からのヒアリングを実施
現在のユニフォームについての問題点や改善点は、実際の着用者が最も理解しています。
特に作業服(建築・製造)は安全性、耐久性、動きやすさによって、作業効率に大きく影響を及ぼします。
このような「作業効率に影響=売上に関わる」業種は、安全かつ動作がスムーズに行えるか見た目以上に考慮しなくてはなりません。
現場で着用している方からの意見を反映させることで、業務中のストレスを改善し快適な作業が望め、さらには会社の売上増加も期待できます。
また、販売店・飲食店制服は店舗の雰囲気やコンセプトに合うこと以外でも、老若男女さまざまなお客様に親しみやすく、すぐに従業員とわかることも重要な要素です。
これは現場から「スタッフに声をかけづらい」「お客様とスタッフが間違われた」「お客様が従業員に気づかない」という問題点があがらないとモデルチェンジ時に改善されません。
多くのお客様は商品や料理の質や価格だけでなく、従業員の対応や居心地の良さも含めて評価につながります。
こういった改善点を見逃さないためにも現場の着用者にはしっかりヒアリングを行いましょう。
モデルチェンジ後のあるべき姿を見据える
ユニフォームの選定を成功させるためには、モデルチェンジを行う目的を主軸に、予算取り、ユニフォーム委員会などでの検討、現場の着用者へのヒアリング・・・と多くの社内準備が必要になります。
そして最終的に決定したユニフォームについて、今まで関わらなかった社員に対しても利点を具体的に伝えることが大切です。
「以前より◯◯が良くなる」などと社内や現場の着用者に提示することで、新しいユニフォームに対して理解が深まり、できあがりが心待ちになるでしょう。
まとめ
一度選定したユニフォームは長期に渡り着用するため、このように多くの準備や周囲への理解を得なくてはなりません。
考えていたよりもずっと大変で面倒だと感じた方もいるでしょう。
しかしながら、会社の顔とも言えるユニフォームの選定に携わることは、他部署との関わりも深められ、やりがいのある業務といえます。
まずは一歩踏み出すことから始めてみましょう。