作業着の名入れ・刺繍の種類と特徴|企業ブランディングに繋げるポイント
作業着への名入れ・刺繍は、顧客にとっての信頼感など、企業ブランディングにも関わる重要な施策です。本記事では、具体的な名入れの種類や特徴、名入れをブランディングへと繋げるポイントを解説します。
作業着の名入れの種類と特徴
刺繍
作業着の名入れ方法として最も一般的な刺繍は、糸を使ってデザインや文字を直接縫い込む手法です。見た目の高級感や耐久性に優れているのが特徴的で、胸元、背中など目立つ箇所に適しているため、企業ロゴを反映した際の見栄えが良いです。一方で、刺繍での名入れは洗濯や摩擦に強く、無意識に使える反面、プリントと比較するとコストが高くなる傾向があります。また、カラフル過ぎるデザインやロゴには不向きな面もあります。
<メリット>
立体感があり、デザインが映える
洗濯や摩擦に強く、長期間使用可能
<デメリット>
プリントよりコストが高くなるケースが多い
細かすぎるデザインやグラデーションには不向き
シルクスクリーンプリント
型を作り、インクを布に直接押しつけるシルクスクリーンプリントは、大量生産に適した名入れの方法です。単色や簡単なデザインに向いており、ロゴや社名を大量発注する場合に使われることが多いです。直接インクで染めるため耐久性があり、大量生産時はコストを抑えられるメリットがあります。
<メリット>
コストパフォーマンスが高く、大量生産でコストを抑えやすい
デザインの自由度が高い
<デメリット>
プリントの大きさに制限がある
小ロットの場合は、他の名入れよりもコストが高くなることがある
転写プリント
個別のデザインや写真の再現が可能な転写プリントは、デザインをフィルムや紙に印刷し、熱で布地に転写する方法です。細かいデザインや、グラデーションなどのカラフルな表現に適しています。少量の注文やカスタマイズには向いている一方で、洗濯摩擦による耐久性はやや劣ります。また、高温での使用や摩擦で萎縮する可能性があり、プリント周辺にふちが発生することもあります。
<メリット>
フルカラーやグラデーションの表現ができる
小ロットでの対応が可能
<デメリット>
洗濯や摩擦に弱く、耐久性がやや劣る
高温での使用に不向き
デザインによってはプリント周辺にふちがつく場合がある
刺繍ワッペン
刺繍で作成したワッペンを縫い付けたりしたりする方法で、繰り返しの取り外しや異なる服への移動が必要な場合に便利です。耐久性があり見た目も高級感がありますが、初期費用がやや高く、ワッペンの縫い付けにも追加作業が必要となります。
<メリット>
一度作れば長期で使用できる
高級感や存在感がある
<デメリット>
プリントでの名入れよりも、初期費用が高い
縫い付けに追加作業が必要
作業着におすすめな名入れの手法
作業着の用途や環境によって最適な名入れ方法は異なります。厳しい作業環境では耐久性の高い刺繍やワッペンがおすすめですが、多くの企業では、最も汎用性の高い刺繍加工が選ばれています。作業環境や用途に応じて最適な名入れ方法を選ぶことが重要です。
耐久性を重視する場合
「刺繍」や「刺繍ワッペン」がおすすめです。洗濯や摩擦に強く、長期間の使用に適しています。
デザイン性を求める場合
「転写プリント」や「シルクスクリーンプリント」が適しています。細かいデザインやフルカラーのロゴを反映できます。
コストを抑えたい場合
「シルクスクリーンプリント」は大量生産に向いているため、低い単価で制作が可能です。小ロットでは「熱転写プリント」がより経済的です。
これまでは、名入れの手法を紹介しましたが、作業着の場合は、「刺繍加工」が最もおすすめです。生地に直接糸を縫い込むため、耐久性が高く、作業中の摩擦や頻繁な洗濯にも耐えることができます。また、刺繍加工は「少数の作業着に名入れを検討している企業」や、「どうしても耐久性の高い作業着が必要な企業」、また「胸元や背中など目立つ場所にロゴを入れたい企業」にもおすすめの加工です。
名入れ作業着の制作・発注の流れ
名入れ作業着を発注する際には、いくつかのステップを踏む必要があります。まず初めに、用途や作業環境に適した作業着を選びます。次に、名入れを行う場所(胸元、背中、袖など)やデザイン、名入れ方法(刺繍、シルクスクリーン、転写プリントなど)を決定します。発注する際には、この段階でデザイナーや発注先の担当者に、「どのような名入れの方法が良いか」確認するようにしましょう。
作業着と名入れの方法を決定した後、業者に試作品を作成してもらいましょう。仕上がりを確認し、デザインや色合い、名入れ位置に問題がないかをチェックします。問題がなければ、正式に発注を行い、本生産に進みます。スムーズに進めるためには、信頼できる業者と、事前にしっかりと打ち合わせを行うことが重要です。
<名入れのステップ>
ステップ1:名入れする製品を選ぶ
ステップ2:デザインや名入れの手法を選ぶ
ステップ3:試作品を確認する
ステップ4:発注する
名入れする際の留意点
名入れする際には、いくつかの留意点を確認する必要があります。
刺繍やプリント可能な箇所と制限を確認する
まず、刺繍やプリントが可能な箇所や、生地の種類によっては制限があるため、事前に確認が必要です。ポケットや縫い目の近くは加工が難しい場合があるため、注意しましょう。
納期とコストの見積もりを確認する
次に、納期とコストの見積もりをしっかり確認しておきましょう。名入れ方法やデザインの複雑さで費用や納期が変わるため、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することがポイントです。大量発注や短納期を希望する際は、ここでも事前に外注業者と制作スケジュールを調整する必要があります。スケジュールに余裕を持つことで、納品までのトラブルを未然に防ぎましょう。
名入れが企業ブランディングに与える影響作業着への名入れは、企業のブランディングにおいて「従業員向け」と「顧客向け」の両面に効果的です。
作業着への名入れは、企業のブランディングにおいて「従業員向け」と「顧客向け」の両面に効果的です。
社員のモチベーション向上と統一感の創造
ユニフォームに名入れを施すことで、社員が企業の一員である自覚が生まれ、チームワークや帰属意識が高まります。また、役職を入れることで、役職者としての当事者意識や責任感が強まるでしょう。部署名を名入れする企業も多いです。
企業ブランディングによる認知度向上
社名やロゴ入りの作業着は、「コーポレートとしての存在感」が強調されるため、外部に対してプロフェッショナルな印象を与えることができます。特に、作業現場やイベントでの着用は、企業の認知度を高めるなどの広告効果も期待できます。加えて、作業着を通して、会社の認知度が高まるため、「採用ブランディング」の効果も見込めます。
また、ユニフォームのデザインや色に、企業の価値観やメッセージを反映させることで、企業のブランドイメージを視覚的に伝えることが可能です。例えば、エコや安全を重視する企業であれば、それをイメージさせるカラー(緑)を採用することで、「クリーンで清潔」といった、ブランディングに繋がります。
このように、名入れ作業着は「社員のモチベーション向上」や「ブランディングの強化」に繋がる重要な施策となるため、「誰に」「どのような」ブランディングをしていくのか、経営層を巻き込んだプロジェクトメンバーで、制作前に思案しておくと良いでしょう。
作業着の名入れに関してよくある質問/相談
名入れ刺繍とプリントのどちらが良いですか?
作業着には耐久性が求められることが多いため、刺繍が適しています。刺繍は洗濯や摩擦にも強く、長期間使用しても劣化しにくい特徴があります。プリントは展示会やイベント用のシャツやノベルティに使われることが多く、カラフルなデザインや短期使用を目的とした場合に適しています。
名前の耐久性やメンテナンス方法は?
刺繍は非常に耐久性が高く、洗濯や摩擦による影響を受けにくいです。長期間使用しても形が崩れにくいため、作業着には最適です。ただし、高温乾燥は避けた方が良く、刺繍ワッペンなどを使用する場合は漂白剤の使用を控えることで、より長持ちします。