Case Study

インタビュー

全職員の要望から生まれた、金融機関らしさと着心地の良さを合わせた新ユニフォーム【千葉信用金庫様】

千葉信用金庫様

千葉信用金庫様は、千葉市内の有志が信用組合の設立を提唱し、1924年6月4日に「有限責任千葉信用組合」として営業を開始したのが始まりです。そして、2024年6月4日に創立100周年を迎えられました。
創立100周年のキャッチフレーズ「つなぐよ絆 あふれる笑顔 皆様のおかげで100周年」は、これまでの地域のお客さまへの感謝の気持ちと地域社会と二人三脚で歩みを進めてきた様を表現されています。
この度100周年の節目に制服をリニューアルされました。具体的にどのように進めていったかなど制服リニューアルの経緯を、人事部の鍵谷様、神山様、楠岡様に伺いました。

周年のタイミング、経年劣化などいくつかの要因が重なって

制服をリニューアルした経緯をお聞かせください

鍵谷様 :

今までの制服は長年に渡り着用し、これまで2回ほど追加貸与をしてきました。経年劣化も出てきており、そこに当金庫の100周年の節目が重なりまして、リニューアルの話が持ち上がり、変更することになりました。

今回のリニューアルは人事部が中心となって行ったそうですね

鍵谷様 :

当初、周年行事の一つとして他部署が進める案もありましたが、検討した結果、制服のリニューアルは経験のある人事部で対応することになりました。スタートは2022年頃だったと思います。
前回のリニューアルは人事部内の前任者が対応しておりましたので、引継ぎなどスムーズに進行しました。私も追加注文などの業務には携わっていましたので全くわからないという状況ではありませんでした。
ダイイチさんには2021年くらいから定期的に訪問いただいており、今回のリニューアルにもご協力いただくことになりました。

アンケート調査は制服を着用する全職員が対象

どのような制服にしたいと思いましたか?具体的なイメージなどはありましたか?

鍵谷様 :

まず、身近な本部職員に話を聞きました。コーポレートカラーの取り入れ方や、今の制服の問題点など意見交換をしました。コーポレートカラーは取り入れた方が良いだろうという意見が多く、シワになりにくいものや手入れしやすいもの、着心地が良いものを求める声も多数ありました。
そこで大まかな方向性を決め、制服を着用する全職員を対象にアンケート調査を行いました。職員は2022年度から一般職と総合職に分かれており、制服着用は一般職のみが対象でした。
アンケート調査の方法はダイイチさんのアドバイスも参考にしました。そこで出てきた意見をとりまとめてユニフォーム会社、数社へ提案を依頼しました。

こだわったのは金融機関らしさと着心地の良さ

新ユニフォームで意識した点やポイントはありましたか?

鍵谷様 :

今までとは異なる色にしたいという思いもありましたが、やはり金融機関なので落ち着いた雰囲気が求められます。加えて着用者も従来の制服と大きく変わることを希望する意見は少なく、圧倒的に濃紺などの落ち着いた色の希望が多かったです。
一方で改善したい点は着心地でした。これまでの制服はかっちりした素材で、業務上動きづらいという声も聞かれました。特にジャケットは貸与されながらも、着用していない職員が多く、外出時の防寒用アイテムのようになっていました。

楠岡様 :

私は以前の制服が途中からリボンを付けなくなったことで衿元がさみしいなと思っていました。男性職員がノーネクタイとなり、女性職員の制服のリボンも付けないことになりましたが、胸元がぼんやりした印象を感じていたため、新しい制服ではリボンを付けなくても華やかに見える衿元のデザインを希望しました。

最後まで悩み話し合ったコーポレートカラーの有無

ご苦労されたことはありましたか?

鍵谷様 :

職員の年齢が20代から60代と幅広いことで様々な意見がありました。それだけ幅が広いと要望も様々で、意見をまとめるのに苦労しました。
ある程度デザインが決まったところで細かな意見がたくさん出てきました。デザインが具体的になったことで要望が明確になったのだと思います。
例えば、当初からの希望でもあったコーポレートカラーの取り入れ方などは何度も意見交換をし、最終的には制服に取り入れるのをやめたという経緯があります。制服を単体で見た時、コーポレートカラーのラインはデザインポイントになっていたのですが、制服を着用して職員証を付けると紐のグリーンと重なってしまい、煩わしい印象になってしまいました。そういった細かな点まで確認した結果、皆が納得するデザインになったと思います。

新ユニフォームはボトムス4種類、ブラウス8種類の選択制に

新ユニフォームの良い点はどこでしょうか?

鍵谷様 :

ブラウスの素材の柔らかさ、肌触りの良さが評判です。アンケートでも着心地が良いものという要望が多かったですが、ブラウスは直接肌に触れるアイテムなので着心地の違いがわかりやすいのでしょう。職員の満足度も向上しました。

楠岡様 :

動きやすさはもちろんですが、トップスとボトムスの色を変えたところが新鮮で気に入っています。前の制服は上下同色のスーツタイプでしたが、新ユニフォームは上がネイビー、下が黒の組み合わせです。ある程度デザインが決定したあとで色々と検討を重ねた結果、この組み合わせに行きつきました。当初は賛成意見ばかりではなかったのですが、段々違和感がなくなっていったようです。

神山様 :

私はジャケットが着やすくなったところが良かったと思います。今までのジャケットもしっかりしていて良かったのですが、着ていない方も多かったので…。退職者から制服が返却された際に新品同様の状態で戻ることもあったようで、残念な思いでおりました。今回軽くて柔らかい素材になったことで皆に着てもらえており嬉しく思っています。

鍵谷様 :

あとはやはり選べるところです。ボトムスはタイトスカート、Aラインスカート、これは丈違いで2種類、それからパンツもあります。ブラウスは長袖、半袖に加えて七分袖も採用しました。
七分袖に関しては、以前は長袖を腕まくりして業務をする姿があり、お客様の前ではあまり良くないと思い採用に至りました。これが功を奏し、職員から大変好評です。またパンツを採用したのも今回が初めてです。
ボトムスとブラウスは職員の希望を叶えるため、既製品で対応することにしました。そうすることによって多くの種類から選べるようになりました。

実際に手に取ってみると圧倒的な人気

ダイイチを選んだ理由をお聞かせください。

鍵谷様 :

訪問当初は熱心に対応していただける会社さんという印象でした。その後、ユニフォームのリニューアルが決まり、ダイイチさんだけではなく、他のユニフォーム会社も含めてこちらの要望を提示させていただきました。そしてご提案していただいた商品が職員の要望に一番マッチした結果だと思います。

楠岡様 :

私は検討する際に試着をさせていただきました。その際、ダイイチさんのサンプルが圧倒的に人気でした。サンプルの数も多かったのですが、軽くて柔らかくて、動きやすくて着心地が良いところが人気の理由でした。

鍵谷様 :

試着可能なサンプルを1か月展示して評価してもらいました。その結果、ダイイチさんから提案された商品が選ばれました。コーポレートカラーを取り入れるということで、別注品を希望していましたが、予算を加味してジャケットとベストは別注品、ブラウス、ボトムは既製品ということになりました。着用者の希望を優先して、柔軟に対応いただいた結果だと思います。

ダイイチ担当者 :

とにかく皆様の意見をお聞きして、それにあった商品サンプルをご用意しました。

システムも整い、個人購入する職員も増加

新制服になって反響はいかがですか?

鍵谷様  :

基本的にはすべて貸与をしていますが、足りない場合には個人で購入して良いことになっています。以前と比較して個人購入する職員がとても増えました。これは新しい制服が気にいっていることに加え、他の職員が着ている姿を見て、自分も欲しいと思ったからのようです。
七分袖のブラウスがまさにそれで、袖丈が自分に合うかどうかわからないということで購入をためらっていた職員が同じ職場の方の着用姿を見て購入を決めたということもありました。

以前から個人購入という方法はあったのですか?

鍵谷様 :

個人購入は以前からあったのですが、今回のようなWEB注文ではありませんでした。今回、WEB注文になったおかげで注文のとりまとめなどの作業がなくなり、とても楽になりました。

細かなところまで話し合って、手間をかけて完成させる

今後リニューアルを考えていらっしゃる方にアドバイスをお願いします。

神山様 :

私たちは洋服のプロではないので、わからないことはどんな小さなことでも(業者さんを)頼って相談しました。そうすることで希望する制服ができたのだと思います。私は今回初めて担当しましたが、何でも相談することができ、安心感がありました。

鍵谷様 :

着用者が大人数の場合、様々な意見が出てきます。要所要所で業者の方も交えて意見交換をしました。ダイイチさんには20名くらいの着用者の聞き役になっていただき、最後に再度投票をおこないデザインの決定をしました。大変だったと思いますが、手間をかけていただいたことで着用する職員の希望を叶えることができたのだと思います。

着用する方の要望に耳を傾け、柔軟な対応を心がけました。

今回のリニューアルを振り返って

ダイイチ担当者 :

オリジナルのデザインを要望されていましたが、結果的に別注品と既製品を組み合わせたスタイルになりました。なるべく多くの方々の意見をお聞きし、柔軟な対応をさせていただくことを心がけました。ボトムスやブラウスを選択制にすることで、種類も豊富に採用していただきました。個人購入が出来るようになっていますので、当初の想定よりも購入希望者が増えています。スマホで簡単に注文できる仕組みも好評で、予想以上の注文に驚くと同時に嬉しく思っています。