事務服を着るのは女性だけ? ジェンダー平等について企業ユニフォームを通して考えてみましょう
はじめに
持続可能な社会に向けての目標の一つ、ジェンダー平等。
企業においては難易度の高い課題で、総務部の担当者として取り組んでいる方も多いと思いますが、どこから手を付けていけば良いのかわからないのが現状です。
皆様の会社や団体がユニフォームを着用しているのであれば、ユニフォーム(制服)をジェンダー平等について考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
世界の中で日本は、ジェンダーギャップの高い国となっているのは周知の事実です。
個人的には差別していないと思っていても、私たちは無意識の中で、習慣的に差別しているかもしれません。
そのような無意識の意識を変えるきっかけとして、視覚的にわかりやすいのが服装、企業ユニフォーム(制服)です。
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企業ユニフォームでジェンダー平等を実現する4つのポイント
ユニフォームのデザインはもちろんの事、選定方法や着用のルールを見直すことで実現できることもあります。
実際に各企業で取り組んでいる内容は以下のようなことがあります。
・同じ職種では同一のユニフォームを着用する
・男性、女性という区別ではなく、希望者は全員ユニフォームを着用する
・男性がパンツ、女性がスカートという決めつけをしない
・ユニフォームを廃止し、各々で職場及び業務に相応しい服装を考えて業務にあたる
貸与するか否か(費用負担)は別として業務に相応しいユニフォームを着られるようにするのが理想だと思います。
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◆参考事例 ~ウエルシア薬局株式会社~
ジェンダーを意識しないデザインに一新したユニフォームの着用事例
https://www.un-daiichi.co.jp/casestudy/1284/
◆参考事例 ~ネスレ原宿店~
男女の区別なく兼用で着られるデザイン、サイズ設計のユニフォームの着用事例
https://www.un-daiichi.co.jp/news/3370/
ユニフォームの運用ルールと考え方
ユニフォームは作業効率を上げ、従業員の役割を表現するばかりではなく、企業の価値を高めるという効果もあります。
これまでの慣習で男女どちらかにだけユニフォームを貸与している企業も多いと思いますが、同じ業務をしているのに、制服貸与の有無があると働く側としても潜在的な不平等感を感じているかも知れません。
一つの職場の中でも女性は事務服、男性は私物のスーツという例や、女性は私服、男性は作業着という例などもあり、性別や職種によって貸与するユニフォームが異なります。
福利厚生として平等であるはずのユニフォームが社員によって差が出てしまいます。
皆職場の全員が自分の仕事に誇りを持って働けるよう、改めて業務に相応しい服装を考えてみてはいかがでしょう。
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ジェンダー平等に向けた具体的な導入事例
ある警備会社では男性と女性が異なる制服を着用していたそうです。
それを制服の更新時に男女区別なく、内勤職すべてにブルゾンを支給、私服と組み合わせしやすいよう、ベーシックな色、シンプルなデザインを採用したとのこと。
社内に一体感が生まれたのに加え、男女問わず、通勤や外出着として活用しているそうです。
これは一例として、まずはユニフォーム着用のルールを再確認して、着用の自由化や対象者を広げるなど、柔軟な対応を検討してみてはいかがでしょうか。
制服の貸与方法の見直しをきっかけに様々な課題が顕在化し、業務改善につながる相乗効果も期待できます。
また、このような風潮に制服を廃止する企業も少なからずありますが、これも社員の自主性を育てるきっかけとなる可能性があります。
すべて企業の方針次第です。
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まとめ
ジェンダー平等という大きなテーマについて企業ユニフォームを通して考えることが大切です。
ユニフォームは、良い企業風土、環境を作っていくためのコンテンツと捉え、あくまでも貸与する企業、着用する従業員の意識、社会情勢など、時代に合わせてアップデートしていきましょう。
そうすれば従業員それぞれが誇りを持って仕事ができ、企業イメージの向上につながるはずです。
ライター 井上 祥子
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